【書籍】プロメテウス解剖学アトラス/うつくしい身体
解剖学の図譜に
うつくしくて見とれてしまう人もいます。
身体が愛しくてたまらない。
マッサージは生業なのに、
疲れませんか、とよく言われるのに、
お身体に触れながら、ひそかに満たされる。
ほぼ最高峰の科学教育と実学教育を受けたのに、
解剖学も生理学も生化学もがっつり学んだのに、
識っている理(ことわり)を超えて、
私には身体は奇跡(miracle)で
不思議でいっぱい(wonder-ful)で
今でも、
わあ、うつくしい!
どうしてこんなかたちなの!
どうしてこんな仕組みなの!
って感動してしまう。
それなのに時に、
痛みや痺れやこわばりや
外傷や炎症や腫瘍や
ウイルスや微生物や化学物質や
それらによって
身体が苦を与えるものでしかなく
身体が憎たらしい敵のようで
もうなくなればいいとさえ感じることもある。
老病死は必定だとしても
生きていられる間のできるだけ
やわらげうる痛みはやわらげ
調えられうる不調は調え
よろこべる限りをよろこんで
こんなに奇跡のようによく造られた
うつくしい身体で生きていたい
生きていてほしい。
(新版が出ています)